なぜ、デザイナーがDX支援をするのか?

見えない価値を「形にする」ことから始まる

「デザイナー」と聞くと、Webサイトの見た目やロゴの美しさなど、“装飾”の仕事を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも、私たちが向き合っているデザインの本質は、それだけではありません。

私たちの役割は、まだ言葉になっていない想いや、うまく整理できていない情報を、“伝わるカタチ”にすること。たとえば、頭の中にあるアイデアや、社員の間でバラバラだった認識、なんとなく感じていた課題など、目に見えなかったものを言葉や図、ビジュアルとして整理し、関係者みんなが共有できる状態に整えていく。それが、私たちデザイナーが提供する「本当の価値」だと考えています。

実際に、こんなご相談をいただくことがよくあります。

・うまく説明できないサービス内容
・手順や役割が曖昧な業務の流れ
・社内で浸透していない方針やビジョン

こうした「もやもやした状態」を、見える・伝わる形に変えることで、はじめて社内外の理解や共感が生まれ、次の一歩が踏み出せるのです。そして今、企業が避けて通れないDX(デジタルトランスフォーメーション)の現場でも、この「見えないものを見えるようにする力」が強く求められています。

言語化可視化で、課題を明確にする

DXは、単にITツールを導入することではありません。自社の仕組みや働き方を見直し、よりよい価値提供の方法へと“変えていく”ためのプロセスです。

例えば…
  • 今の業務や課題を整理すること
  • 将来どうなりたいかを言語化すること
  • 社内の共通認識をつくること

このように、抽象的で複雑なフェーズが発生します。私たちデザイナーは、そうした曖昧で複雑なものを、わかりやすく整理し、伝えるのが得意です。

ある製造業のお客様から、こんなご相談をいただきました。「社内でスケジュールや業務の共有がうまくいっていない気がする。でも、何が問題なのか、自分たちでもはっきりと言えなくて……」

そこで私たちは、まず業務の流れや、どこで誰とどんなやりとりがあるのかを整理するための“見える化シート”を一緒に作成。
そのシートを使って、社内のメンバー同士で話し合っていただくようご提案しました。

その結果
  • 「実は現場ではこんな問題が起きていた」
  • 「思っていた以上に、部署間の認識にズレがあった」

といった声があがり、見えていなかった情報の行き違いやチーム間の温度差が明らかになっていきました。

「何が問題かよくわからないけれど、なんとなくうまくいっていない」。
そんな段階からでも、私たちは状況の整理をお手伝いし、“話し合える土台”をつくるところから一緒に考えていきます。

DXの出発点にこそ、デザインが活きる

私たちが考えるDXの第一歩は、「課題の見える化」と「対話による整理」です。でも実は、こうした取り組みが業務の効率化や生産性アップにつながるということは、まだあまり知られていないのかもしれません。

大切なのは、まず「今の仕事の流れやコミュニケーションの状態を見直してみること」。現場で働く人たちの声をもとに、うまく言語化されていなかったこと、なんとなく放置されていた課題を整理し、チーム全体で共有していくこと。そのひとつひとつの積み重ねが、会社の変化を着実に前に進める力になります。

私たちは、デザインの視点やスキルを活かしながら、製造業やサービス業を中心とした中小企業の皆さまのDXをサポートしています。
「DXって難しそう」「うちには関係なさそう」——そんなふうに思われがちなテーマを、「これなら自分たちにもできるかもしれない」と感じていただけるように、ていねいに、伴走するかたちでお手伝いしています。

そして、見えなかった価値を見えるようにし、そこからお客様のビジネスが新たに動き出すこと。
その変化の瞬間に立ち会えることが、私たちにとって何よりの喜びであり、大きなやりがいです。

私たちは、単に見た目を整えるだけのデザインではなく、事業課題に深く向き合い、デザインを通じて具体的な成果を生み出すことを大切にしています。

「もっと先へ、さらに向こうへ。」
その実現に向けて、ビジネスを加速させる第一歩として、ぜひ一度、私たちとお話ししてみませんか?